2024年11月28日

ベトナム人窃盗集団拠点一斉摘発、2人逮捕

2024/11/27 朝日新聞デジタル

ベトナム人がドラッグストアで盗んだ化粧品などを受け取ったとして、警視庁と岐阜、埼玉、千葉、神奈川の4県警の合同捜査本部は27日、3府県4カ所のベトナム人の関連施設に対し、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益の収受)などの疑いで家宅捜索した。また、この施設の管理人の男2人を同法違反容疑で逮捕し、発表した。

施設は全国から集められた盗品の集積所とみられ、合同捜査本部は、成田空港などを経由してベトナムに輸出されていたとみている。



外国人グループによる組織的な窃盗事件の被害品について、国内の流通経路が明らかになるのは極めて異例。警視庁はベトナム国内の指示役がSNSを通じて在日ベトナム人に指示し、犯行を繰り返していたとみて組織の実態解明を進める。



警視庁捜査3課によると、逮捕されたのは容疑者2人。逮捕容疑はそれぞれ7月、埼玉県坂戸市の空き店舗や大阪市中央区の事務所で、盗品の化粧品などを受け取ったというもの。
ベトナムにいる指示役が日本にいる実行役のグループに各集積所に盗品を送るよう指定。空港経由でベトナムに渡り、転売されていたとみられるという。

合同捜査本部は同日、両容疑者が管理していた2拠点のほか、千葉県の八千代市、松戸市の集積所も家宅捜索。段ボール箱計約20箱や、到着した配達物からはがした大量の伝票が見つかり、約700点を押収した。


グループ内では、指示役らがSNSに「運転手募集中」などと投稿。連絡があった人に対し、別のアプリに誘導し、買い取る商品を指定したとみられるという。合同捜査本部はこうした集積所は全国で10カ所以上あるとみており、ベトナムにいる指示役についても捜査する方針だ。(藤田大道、長妻昭明)

埼玉県のほぼ中央にある坂戸市。東武東上線近くのベトナム料理店があった建物に27日早朝、捜査員が続々と入った。警視庁などの合同捜査本部が家宅捜索した坂戸市を含むベトナム人関連施設4カ所は、在日ベトナム人が各地のドラッグストアなどで盗んだ商品の「集積所」とされる。
その後、成田空港や関西空港からベトナムに輸出されていたという。

実行役が盗んだ商品を本国の指示役に知らせ、指示役は1回の万引きごとに送る集積所を変えていた。
盗品の流通経路の全体像が明らかになること自体も異例だが、
ある捜査幹部はベトナム人の窃盗グループについて、「まるで万引きの商社のようだ」ともらした。



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